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2018.04.16.

本当に正しい「広告」を創る。それは「広告」ではないかもだけど。

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こんばんは。西川です。

改めて、いろいろなところで話してて思ったことを。

弊社の事業内容は、大別すると「広告業」になります。
いわば広告代理店ですね。

で、
弊社のミッションは
「世界をドキドキさせる仕事をする」です。
なんか、おもろいWEBサービスや、エンタメ業界みたいですね。

で、
以前に社員に言われたのですが
「世界をドキドキさせる仕事をする」というミッションで、
今やっている「広告業」がどう繋がるのかがわからない。
ミッションのことをやってないのではないか、と。

うーむ、するどい指摘ですね。
でも、僕は違うと思っています。
が、当時は納得させる回答が「言葉」になってませんでした。
ちょっと抽象的なんですねー。

でもやっと自分の中で腹落ちしたので、
ちょっと書いてみます。

まずそもそも「広告」って一体なんでしょうか?
ググってみると
「広く世間に知らせること。特に、商品や興行物などを広く知らせ、人の関心を引きつけること。」
だそうです。

初めての広告代理店が世界に登場したのは、1864年、ジェイ・ウォルター・トンプソンだそうです。
以来、150年近く「広告業」という産業が存在し、
一時期は、海外ドラマ「マッドメン」のように、ビジネスの「花形」でした。

今でも、広告の仕事に関わっている人は多いですし、広告業を志望する学生さんも多いです。
しかし、私が学生の頃より、ずっと人気は落ちた気がします。
「アドブロック」なんて言葉もある通り、
広告というのは、若干「悪役」「嫌われ者」になっているような世間の風潮も感じます。

実際に私もスマホでネットを見ていて、広告がオーバーレイで邪魔されると
「くそ、うぜーな」って思います。

じゃあ、本当に「広告」は悪なのでしょうか?
だから「広告」は何のために存在するのか、をすごく考えました。

そう思って今の所出た結論が、
「広告」とは
「消費者に、より良い人生を送る選択肢を提供するもの」
でなければいけないと思っています。

例えば
洗剤の広告は、ただ洋服を洗うための洗剤として無理やり商品名を刷り込むのではなく、
「もっと気持ちの良い衣服を着る喜び」としてのより良い人生をおくる選択肢を提示してますし
缶コーヒーの広告も、ただ喉が渇いたから飲むのではなく、
「頑張った自分を労って、ホッとする瞬間」を得るという選択肢を提供しています。

僕ら、広告業の人間もプロと言いながらも
つい、自分たちの言いたいことを、大声で連呼し続ける右翼の街宣車みたいな
広告をつくりがちです。
もちろん現実的な問題もあるかとは思いますが、
広告が「消費者に、より良い人生を送る選択肢を提供する」ことで
人の心が動き、消費行動が活性化され、社会も活性化するのではないか。
そう考えています。

さて、僕らのミッションである「世界をドキドキさせる仕事をする」。
これを考えたのは、以前にも書きましたが
発展するホーチミンの街角で、することがなく公園でたむろする大量の若者集団を見た時です。

 

もっと人の心をドキドキさせる何かを提供することで、
人を内面から動かし、社会をもっと活性化させる。

人は食って、寝て、排泄をするだけの生き物ではありません。
衣食が満ち足りている現代社会において、
人生のほとんどは、「死ぬまでの暇つぶし」みたいなものです。
だけど、そこに「意味」を持ち、必死に頑張ったり、笑ったり、泣いたりする。
そうして、社会は活性化してるんだなと思っています。

だから、そういう人を増やし、もっと社会を生き生きと動かす仕事がしたいなって思って
このミッションを設定しています。

そして、今、僕らがそのミッションを実現するために可能な手段の一つとして
「広告」があるのです。

「人生のより良い選択肢を提供」することで、
「もっと自分の暮らしや人生が良くなる!」と心をドキドキさせ、
実際に人が動きます。
それによって、今よりも社会は活性化します。

それを目指しています。

しかし残念ながら、今の広告のフォーマットはかならずしも
それを実現できるとは限らないが事実です。
人が動画や記事を見る時に、それを遮って企業の言いたいことを連呼する広告が
果たして、本当に正義なのか。それは疑問に思うところです。
もちろん、広告のおかげで、良いコンテンツを無料で楽しめるのですから、
それは大事なことです。

しかし消費者の貴重な時間を使わせるなら
「商品名の連呼」ではなく、もっと「良い選択肢」になる
メッセージやクリエイティブを真剣に考えないといけないと思っています。

そこで、我々は今愚直にクライアント様や代理店さんに
「消費者の態度変容に基づくカスタマージャーニーマップ」の開発をご提案し、
そのためのコンサルティングを行っています。
従来のカスタマージャーニーは「こんな施策をAIDMAのこのタイミングで実施する」程度のレベルです。
それはあくまで広告主の都合です。
ちゃんと「態度変容に基づくカスタマージャーニー」を作らないで広告宣伝をやると100%失敗します。
うまく認知が取れたと喜んでいるのは、ごまかしているだけで、ビジネスへの貢献はゼロのはずです。
もっと正しく消費者にとって、受け入れる広告(キャンペーン)を創るための
戦略プランニングをちゃんと準備することで、
消費者も喜ぶし、結果的に広告主に、投資したマーケティング予算の分のリターンが間違いなく帰ってきます。
特別に詳細スライドをアップしました。

https://www.slideshare.net/secret/k0ST4fyOXppICS

さらに、もはや広告をすることが、正しい広告にならないかもしれない。
私たちが「広告を見て物を買った」のはどれくらいあるでしょう?
そこで、僕らはインフルエンサーを正しく活用するためのサービスを開発しました。
それが「食」特化型インフルエンサーネットワーク”DELICATTE”です。
詳しくはこちらをどうぞ:
https://delicatte.com/

なんか宣伝っぽくなってしまいましたが、
まぁそんな風に、本当に正しい「広告」のあり方を追求することで、
「世界をドキドキさせる仕事」を愚直にやろうとしております。

まだそれが伝わらず、いい加減な広告会社のせいで
広告の信頼が落ちているのが悔しいですが、がんばっていきたいと思います。

でわでわ。

AUTHOR

西川 陽一

Yoichi Nishikawa

1981年4月12日東京生まれ。上智大学外国語学部ドイツ語学科卒業。 新卒でオンワード樫山に入社し、婦人服ブランド「23区」営業部に配属。17店舗・約60名のスタッフのスーパーバイザー、店頭での販促企画等を担当。 2005年、リクルートメディアコミュニケーションズ入社。 コピーライター/WEBディレクターとして、トヨタグループやミツカンなど東海エリア大手企業の年間新卒採用キャンペーン、三菱地所・東京建物等の大手住宅デベロッパーのSUUMOを活用したセールスプロモーションを担当。さらに観光庁・県庁等各地方自治体・香港政府観光局を担当しグローバル観光マーケティングや、国内地域ブランディングに貢献を果たす。 2012年、OgilvyOne Japan入社。 デジタルプランナーとして、日本IBM、ネスレ日本、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン、三菱商事、KDDI、NEC、Hennessy(モエヘネシーディアジオ)、Hasbro、日本ヒルズコルゲート等の国内外のクライアント企業を担当し、デジタルマーケティング戦略立案及びクリエイティブコンテンツの企画開発に従事。 2014年に当社設立。 趣味は旅行。学生時代よりDJ/音楽制作/イベントプロデュース等の活動を通じて、神戸の人気セレクトショップ“Clear”のオフィシャルDJミックスの提供、海外の人気アーティストSlipknotが出演するイベントへのDJ出演、企画イベントがフジテレビの音楽番組の取材を受けるなどを経験。 その他、日本語・英語・ドイツ語・中国語を話す。

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